FC2 Blog Ranking

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

“欠陥住宅”の賠償責任と予防策

住宅の購入を考えている方にとって、不安材料の一つに
「欠陥住宅」を買ってしまうのではないかということがあります。

これまでも“欠陥住宅”については、テレビや新聞など各種メディアで
取り上げられ、古い話ですが、耐震偽造問題では社会問題化しました。

その後は、それ以前と比べれば少なくなった気もしますが、
やはり良心を欠く業者は依然としてなくなっていません。

そんな中、先日7月21日に初めて、最高裁が“欠陥住宅”の賠償責任
について具体的な基準を示した判決が出ました


その記事は次の通りです。

欠陥住宅「放置すれば危険」なら賠償責任 最高裁初判断
 建物に欠陥が見つかった場合、どの程度なら設計・施工業者に損害賠償を請求できるのか。この点が争われた訴訟の差し戻し後の上告審判決で、最高裁第一小法廷(金築誠志裁判長)は21日、「現状では危険がなくても、放置すれば将来的に住人らの生命や身体、財産に危険が生じる程度で足りる」とする判断を示した。
 最高裁が同じ訴訟で2007年に示した「建物としての基本的な安全性を損なう欠陥があれば賠償を認める」という基準をより具体化したもので、欠陥住宅による被害を幅広く救済する内容だ。
 判決は賠償が認められる具体例も提示。放置した場合に鉄筋の腐食、劣化やコンクリートの耐力低下で建物の倒壊につながるような構造上の欠陥のほか、外壁がはがれて落下したり、漏水、有害物質の発生で住人の健康を害したりするケースなどを挙げた。ただ、建物の美観や住人の居住環境の快適さを損なう程度では該当しない、としている。
 訴えていたのは、大分県別府市に建設された9階建てマンションを購入した元オーナーの男性。ひび割れや配水管の亀裂、バルコニーの手すりのぐらつきがあるとして、東京都の設計会社と同県の建築会社を相手取り提訴した。
2011年7月21日23時47分 朝日新聞Web(Asahi.com)




この裁判で提訴した男性の場合は、「ひび割れ」「配管の亀裂」
「バルコニーの手すりのぐらつき」と目で確認できるところに“欠陥”がありました。


しかし、本当に怖いのは「目に見えない欠陥」=「隠れた瑕疵」です。

床下や屋根裏などの見えにくいところもありますが、建物調査会社に
依頼すれば、少々お金はかかりますが、目で見えるところは
“欠陥の有無”を検査できます



ところが、マンションのコンクリートの内側の鉄筋の結合や配管の欠陥、
木造建築の筋交いや柱と梁の結合状況などは検査するには壊して調べるか、
高額な費用を支払って非破壊検査(レントゲンのようなもの等)
で調べるしかありません。

「隠れた瑕疵がないか調べる」というのは非常に難しいことなのです。
表面的に見ることができるものは“瑕疵”で“隠れた瑕疵”ではありません。

通常、“隠れた瑕疵”は何か問題が起こって、その原因究明の過程で、
一部を壊して(壁、床をはがすなど)表面上見えないところを検査して
発見できる“欠陥”だから
です。

従って、購入する段階である程度の費用を支払って、表面上の調査をし、
その際、不具合は見つからなかったのに、後日、問題が発生することは
珍しいことではありません。


そこで、少しでも“隠れた瑕疵”に対して予防策や回避策はないか
ということについてお話します。

一般の方にはあまり知られていませんが、現在は、“隠れた瑕疵”の
予防策として「瑕疵担保責任保障保険」というものがあります。


平成21年10月1日以降引き渡しの新築建物(自宅用、賃貸用とも)については、
売主(業者)または請負(業)者が買主(施主)に対する「瑕疵担保責任保障保険」
への加入または供託金を入れることが義務付け
られています。

保証されるのは、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分
の“欠陥=瑕疵”についてとなっています。

これから新築物件を購入される方は、こうした保険等への加入が
売主や建築請負業者に義務付けされていることを知っておいた方が
いいでしょう。

この保険等に加入している建物であれば、一定の保証が付いているので、
100%ではないとしてもある程度安心できます。


もし、購入した物件に保険等で保障された該当箇所に“瑕疵”があった場合は、

売主(請負業者)がその責任で修復する
万一、売主等が破産等で修復の資力がない場合は保険が適用され補修費が保険会社から支払われる
ことになっています。


新築の場合は、保証される期間は引き渡し後10年です。
(厳密には建物の種類によって若干ことなります。)


では、「中古物件」の場合はどうでしょう。


中古物件では、

売主が「宅地建物取引業者」の場合
「個人」の場合

で異なります。


売主が「宅建業者」の場合は、売主業者がこうした保障保険会社に
登録しており、その上でこの保険に加入する必要があります。

中古物件には「瑕疵担保責任保障保険等」への加入は義務付けされていません

まだ中古物件に対する瑕疵への保証は未成熟で、お金のかかることでもあり
義務付けもされていませんから、ほとんどの中古物件には瑕疵を担保する
保証はありません。

つまり、業者が売主の中古物件の場合は、こうした保障が付いていないのが一般的です


次に、個人間売買(売主が宅建業者以外の売買)による中古物件の場合です。

この場合は、売主または買主がこの瑕疵担保責任保証保険に加入することができます。

宅建業者売主の場合と同様、保険への加入は義務付けされていません

従って、売主が費用をかけてまで保証を付けるとは考えにくいのですが、
売主が宅建業者以外の個人間売買の場合は、買主が自分の費用でこうした
保証を付けることができるので、どうしても保証を付けたい方は自分で付けることができます。



また、中古物件の場合は、新築の場合と異なり、
保証期間が、引き渡しの日から5年間
対象となる建物が昭和56年6月1日以降に着工したものであること
という条件があります。



今回は“欠陥住宅”を話題としましたが、以前に比べれば少しずつながら
消費者の立場が保全されるようになってきました。

そもそも“欠陥住宅”を提供するような業者があること自体が問題ですが、
私が知っている限り、ほとんどの売主となる不動産業者や建築業者さんは
まともにきちんとしたものを造っています


後で問題が起きたら、死活問題だからです。

一握りの良心を欠く業者があることで業界全体のイメージが壊れてしまい
残念でなりません。




= / = / = / = / = / = / = / = / = / = / = / =

akitsu_homepage
 不動産サポート.jp
 (不動産サポートオフィス)

不動産相談の専門オフィスです。

相談・アドバイスに特化しているので、不動産会社のような営業は一切ありません。
不動産の専門家が客観的に、的確にお応えします。
人生最大のお買い物の前に、是非、ご相談ください。

・ブログでは書いていないこと
・不動産の基本的なこと
・ちょっと聞いてみたいこと
・試しに専門家の意見を聞いてみたい
など、この機会にぜひご利用ください。

⇒お問い合わせはこちらから

※メールフォームが開きますので、「各種お問い合わせ」を選んでください。
※内容部分に「ブログを読んで」と書いていただけると助かります。

スポンサーサイト
公式サイト
不動産相談総合サイト 不動産サポート.jp
スポンサードリンク
プロフィール

akitsu

Author:akitsu
不動産コンサルタントの秋津智幸です。
これまで新築マンションや一戸建て、中古物件の仲介、賃貸住宅の募集・管理、不動産投資のコンサルなど様々な不動産実務を経験してきました。
ファイナンシャルプランナーの資格も保有し、不動産ばかりでなくお金のこともご相談にのってきました。

リンク
著書
主なテーマはお金ですが、住宅購入のためのヒントにたくさんのページを割いています。よろしければ是非ご一読ください。
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。